一般名 |
褥瘡に対する用途 |
スルファジアジン |
ブドウ球菌、大腸菌等に抗菌力を有する水溶性基剤のサルファ剤軟膏。 |
スルファジアジン銀 |
グラム陽性菌、緑膿菌を含むグラム陰性菌、真菌等に幅広い抗菌作用を持つ乳剤性軟膏で、基剤には55〜60%の水が含まれている。黒色壊死組織の辺縁を湿潤により浮き上がらせ、創を覆っている壊死組織を、ハサミやメスで取り除く外科的デブリドマンを用意にする。 |
硫酸フラジオマイシン |
硫酸フラジオマイシンはグラム陽性・陰性菌等に抗菌作用を有する抗生物質である。 |
フラジオマイシン・トリプシン |
硫酸フラジオマイシンと壊死組織の除去を図るために蛋白分解酵素であるトリプシンが配合されている。 |
ブロメライン |
壊死組織の除去を測る蛋白分解酵素である。淡褐色の水溶性軟膏で親水性基剤のため、ある程度滲出液が多い創にも使用できる。 |
ストレプトキナーゼ・
ストレプトドル |
線維素溶解酵素ストレプトキナーゼと蛋白溶解酵素ストレプトドルナーゼを含有する粉末製剤で、生理食塩液に溶解して用いる他、直接創内に散布するか、ゼリー状にして使用する。化学的デブリドマンによって創部の清浄化を図り、肉芽形成や上皮形成に適した創環境をもたらす。フィルムドレッシングとの併用によって湿潤環境を維持でき、効果が得られやすい。 |
フィブリノリジン・
デオキシリボヌクレアーゼ |
血液凝固物及び線維性滲出液を溶解するフィブリノリジンと膿性滲出液の粘稠度を下げるデオキシリボヌクレアーゼの親水性の粉末製剤である。 |
アルミニウムクロロヒドロキシ
アラントイネート |
線維芽細胞増殖・結合識代謝・血管新生促進作用と滲出液吸着作用があり、分泌液が多い褥瘡に適している。 |
塩化リゾチーム |
塩化リゾチームは細菌を融解する酵素であるが、肉芽形成促進作用を持つ。軟膏剤は乳剤性基剤で油分が多く、水分は約23%と少ない。シート剤もあり、浅い潰瘍で壊死組織がない場合には簡便に使用できる。 |
トレチノイントコフェリル |
創部に出現するマクロファージ、線維芽細胞及び血管内皮細胞に作用し、肉芽形成を促進する。創面からは吸収されず、創表面に留まって強い肉芽形成促進作用を示す。黄色クリーム状軟膏で滲出液や膿性分泌液の吸収・吸着はないが、基剤中に含有される水分で湿潤を与える。 |
ブクラデシンナトリウム |
局所血流障害を改善する薬剤で、血管新生、肉芽形成を促進する。マクロゴールを基剤とする半透明水溶性軟膏で、基剤に吸水性を有するため滲出液を吸収する。 |
ヨウ素 |
基剤のカデキソマーは、自重量の約7倍の吸水性を有する多孔性ポリマービーズで、一定量のヨウ素を徐々に放出し持続的な殺菌作用がある。吸水能が強いため、通常は1日1回の外用でよく、また交換時には必ず生理食塩液で十分に洗浄し、ビーズを洗い流す。 |
白糖・ポピドンヨード |
白糖は高浸透圧による滲出液吸収によって局所の浮腫を軽減し、肉芽形成を促進する。またポピヨンヨードは一般細菌や真菌などに殺菌作用があり、感染のコントロールに優れる。多滲出液創、浮腫を伴う創に適している。 |
アズレン |
抗炎症作用主体の油性軟膏で、びらんや浅い潰瘍に使用される。 |
亜鉛華軟膏 |
皮膚の蛋白と結合して被膜を形成して収斂、消炎、保護、緩和な防腐作用を現す。黒色期壊死組織を軟化させて、除去を行いやすくする。軟膏剤は油性基剤の白色軟膏である。 |