甘草;『神農本草経』の上品に収載 [起源] マメ科のウラルカンゾウ(東北甘草)およびナンキンカンゾウ(西北甘草)の根及びストロ ンを乾燥したもの。 [産地] 東北甘草;中国(東北諸省、河北、山西、内蒙古) 西北甘草;中国(甘粛、新彊省) 新彊甘草;中国(新彊省) [薬理作用]glycyrrhizinの分解産物は生体の肝臓で有害産物と結合して解毒する。又gl y-cyrrhizinは抗アレルギー作用があり皮膚科領域で応用されている。近年甘草エキス 、gl-ycyrrhizin及びおその分解物には抗炎症作用、副腎皮質ホルモン様作用の有るこ とが明らかにされた。又glycyrrhizinの誘導体には抗潰瘍作用が見いだされた。甘草の 鎮痙作用はそのフラボノイド成分にある。その他甘草エキスには鎮咳作用、免疫抑制作 用等も報告される。 [薬効] 緩和、緩解、鎮咳、鎮痛、去痰薬として筋肉の急激な緊張による疼痛等の急迫症状を緩 解。胃痙攣、胃痛、咽喉痛、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、等にも対応する。 また、グリチルリチンの製造原料として需要が多く、菓子類や醤油の矯味原料ともされ る。
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