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101の医療的用途をもつトロピカルフルーツ  タヒチアンノニジュース   

                     (モリンダ・シトリフォリア)

       医学・生理学博士ニール・ソロモン

       ニューヨークタイムズ紙ベストセラー著者

       元CNNテレビ・健康コメンテーター

       元ロサンゼルスタイムズ紙系列健康コラムニスト

       メリーランド保健精神衛生第一秘書官

       ジョンズ・ホプキンス出身内科医

 

は し が き

 1997年から1998年にかけて、わたしはタヒチアンフルーツのノニには果たして効能はあるのか、またあるとすればどのように効くのかを知るために、ノニを扱った科学的・非科学的証拠資料―――ケーススタディ、医師やその他の専門家による報告書、臨床治験資料―――の研究に時間の大半を費やした。また40人以上の医師及び医療従事者とインタビューを行い、彼らが関わったノニ利用者計8000名以上に関するデータを集めた。

 それらのデータ(特にケーススタディ)を収集しながら、わたしが常に帰り着く疑問は、「タヒチアン・ノニが、100種類以上の異なる健康問題を抱えたこれほど多くの人々に対して効果があるといったことがなぜ可能なのだろうか」ということであった。わたしが達した結論は、ノニはあらゆる人に効果があるというわけでなく、またあらゆる健康問題に効果があるというわけでもないというものであった。しかし、8000人以上に及ぶノニ利用者のうち78%の人が、ノニはがん、心臓疾患、消化器障害、糖尿病、自己免疫障害、脳卒中、体重に関する問題などの治療において、何らかの効果があったと報告している。この小冊子はわたしが集めた情報の多く及びケーススタディからの抜粋を紹介するものである。

 

序  論

 ノニ(モリンダ・シトリフォリア)は、北アメリカ大陸の人々の間ではまだほとんど知られていない、非常に優れた治癒力を持つ果実である。ノニはポリネシア、中国、インド、その他の地域で2000年以上にわたって用いられ、その効果を発揮してきた。また移民者と共に、南太平洋の島々、タヒチ、ハワイ、マレーシア、その他汚染をまぬがれている火山性の土壌を持つ地へと渡っていった。アロエ、ケルプ、パパイヤ、ピクノジェノール、その他の植物と同様に、ノニの木から採れるエキスは様々な健康状態の改善に効果があることが明らかにされている。

 合衆国では、ノニフルーツは栄養補助食品としてジュースの形で提供されている。ノニの実はたいへん苦く癖のある臭いがするが、栄養補助食品としてのジュースには天然のグレープジュース及びブルーベリージュースが加えられているため、その味や香りはともにたいへん心地のよいものとなっている。

 

ノニがもたらす不思議な恵み

 調査結果によると、ノニには免疫系を刺激し、細胞の機能及び傷ついた細胞の再生を適正化する働きが見受けられる。ノニはまさに根本的な、重要な細胞レベルで作用するらしいという事実が、ノニが実に様々な症状に効果がある理由であると思われる。ニュージャージー州の臨床医学者リチャード・ディックス博士は次のように延べている。「わたしたちは自分たちの身体について、基本に返らなければならないということに気づきつつある。つまるところ、栄養分を消費するか、あるいは体を消費するかのどちらかなのである。ノニはわたしたちに必要な栄養分を提供することにより、わたしたちの体を救ってくれるのである」

 実際、ノニの効能には一次的なものと二次的なものを合わせて100以上がある。この小冊子では一次的なものだけに焦点を当てていくことにする。

 以下のような作用をもつノニは、薬草として計り知れない価値を持っている。

 以上のすべてについては、後ほど具体的に見ていくことにする。

 

表1は、自分自身ノニを飲んだり、合計8000人以上の患者の治療にノニを利用したりしてきた医師及び医療従事者40人以上に対して実施した調査による、ノニの一次的及び二次的効能に関するデータの統計的分析の結果である。

  注:ノニはあらゆる種類の医薬品と共に用いることができ、マイナスに相互作用することはまずない。状況によっては、ノニにより他の医薬品の効きがよくなることがある。処方薬の服用量を減らしてもよいと判断されることがあるので、ノニを服用しているならば、そのことを担当の医師に伝えることが望ましいであろう。それにより薬の副作用を軽減できることがよくある。

 

 

 

 

 

症     状     ノニ利用者数(人) 効果が見られた率(%)

がん                847         67

心臓疾患             1,058         80% 

脳卒中               983         58%

糖尿病(T型及びU型)       2,434         83%  

体力減退              7,931         91% 

精力減退              1,545         88

筋力増強               709         71%   

肥満                2,638         72

高血圧                721         87

喫煙                 447         58

関節痛                673         80

痛み                3,785         87

うつ病                781         77

アレルギー              851         85

消化器障害             1,509         89

呼吸器障害             2,727         78

睡眠障害              1,148         72% 

思考力能力低下            301         89

充実感               3,716         79% 

注意力・精神明晰度の増加      2,538         73

腎臓障害              2,127         66

ストレス              3,273         71% 

 

 

 

※ノニ摂取後、その兆候・症状に客観的・主観的改善が見られた人の割合。

十分な結果を得ることができなかったノニ利用者の大多数については、表3にある推奨摂取量・摂取回数を下回ったことがその原因である。                                          

 

表1:ノニ利用者に効果が見られた症例(n= 8,000

 

 

 

 

 

報告によると、ノニの副作用はごくわずかである。5%未満の人が軽い吐き気を経験したり、ノニに対するアレルギーで軽い発疹が出たりしている。吐き気は服用量を減らすことによりなくなる。また、発疹はノニをやめて2時間以内に消えている。またノニは妊婦や授乳中の女性にも安全てあると報告されている。  

 

ノニの主な効能

  わたしがインタビューをしたノニを利用している内科医の一人、ワシントン州の医学博士スティーブン・ホール氏は、次のように述べている。「ノニはそれ自体様々な効能を持つだけでなく、その他の療法の効果を増大させる働きがある。」ホール博士は「ノニは従来の医療科学では効果がない患者に対してもその力を発揮するという驚くべきもの」であることを発見した。

 医薬品の効果を増大させることと医薬品に代わる治療法になり得るということは、ノニが実に貴重な薬草である理由のほんの二つだけである。ホール博士の結論は、先に紹介したノニ利用者の78%から得た肯定的な回答と一致している。ノニには他に以下のような特性がある。

 

 

カルホォニア州の自然療法協会ディレクターのシェクター博士は、ノニの伝統的利用法及び健康への効能を立証するデータは実に豊富に存在すると報告している。彼の研究は、ハワイの伝統的治療を行う祈祷師(カフナ)たちの間で何千年にもわたって知られ、有益に用いられてきたものを裏付けている。博士はインタビューにおいて、内科医たちがノニを利用して得た好結果は、自然療法の臨床医たちにより得られたものと一致していることを確認した。シェクター博士は何百人もの患者の治療にノニを用いており、実に幅広い疾病に対してノニが効果を示すことにたいへん感銘を受けてきた。

以下に挙げるには、シェクター博士による臨床研究に関する、重要なデータの一部である。

 

T細胞の製造を刺激する。T細胞は疾病と闘う際に中心的な役割を果たす細胞である。

 

 シェクター博士は、「臨床と治療医として、わたしは、ノニが幅広い健康問題の予防及び自助に対し、意義深い、深遠とも言える治療上の恩恵をもたらすのを目にしてきた」と述べている。シェクター博士のリストや、その他のわたしが話しをしてきた医師たちからの情報をもとに、ノニの主な効能を分類し、以後それらについて話をしていくことにする。表にあるように、ノニにはそれ以外にも様々な価値ある用途があるが、最もしっかり立証されているものだけを取り上げた。

 

高血圧

1992年、植物科学の著名な専門家であるイザベル・アボット博士は、ノニの一般的用途には糖尿病、高血圧、がんの抑制が含まれると述べている。わたしはノニに含まれるどの植物栄養素(治癒力を持った栄養素分)が血圧を下げる効果があるのか知るために、文献を調べてみた。そしてノニの成分中の植物栄養素の一つであるスコポレチンには、圧縮された血管を拡張する働があることを発見しました。つまり心臓が圧縮された(狭くなった)血管に対して血液をむきになって押し出す必要がなくなるわけである。その結果、血圧の正常化が起こり、心臓の消耗が緩和されるのである。スコポレチンは1993年、ハワイ大学の研究者たちによって初めてノニから分離抽出された。血管拡張作用以外に、スコポレチンはセロトニンに結合するとも言われている。動物研究では、スコポレチンは正常の血圧あるいは高血圧を低血圧レベル(不正常に低い血圧)まで下げることが分かっている。しかし、ノニにおいては、スコポレチンは他のニュートラスーティカルと相乗作用を起こすため、高血圧を正常の血圧までは下がるが、正常値以下に下がることはない。正常の血圧を低血圧レベルにまで下げた例はみられない。最近では、合衆国内ではスタンフォード大学、カリフォニア大学ロサンゼルス校 (UCLA)、ハワイ大学において、またイギリスではロンドンユニオンカレッジ、フランスでは、ミーツ大学において、ノニの研究がなされてきた。ノニ研究に携わった人々は、ノニはほとんどの場合において高血圧を改善するのに効果があることを認めている。

 わたしは以前、ニューヨークの内科医スコット・ガーソン博士にインタビューをした。

ガーソン博士はノニジュースが高くなった血管を下げるかどうかを調べるために、プラシーボによる臨床試験を行った人物である。

14週間にわたり、ガーソン博士は」男性6人、女性3人の、計9人について研究をおこなった。高血圧患者は無作為に抽出され、ノニが投与されていることは本人たちには知らされなかった。食生活や運動量は、ノニを飲み始める以前と同じ状態に保たれた。そして患者9人のうち8人に血圧の低下が見られた。平均で彼らの血圧の最高値は7.5%、最低値は4%それぞれ減少したのである。

 ガーソン博士自ら、これは小規模の臨床試験に過ぎず超科学的実験などではないことを率先して指摘している。しかし、この試験結果はノニを服用した大多数の人々の体験と一致している。インタビューでノニが正常な血圧を正常値以下に下げたと報告した医師は一人もおらず、またどの医師も、副作用はほとんどなく、あつたとしても最小限のものであったと報告している。そしてノニの利用者の多くが、ノニの服用をやめると高血圧に戻り、ノニ療法に復帰すると血圧はまた正常に戻るか正常値に近づくと言っている。

 メリーランドの開業医であるモナ・ハリソン博士もまた、ノニは高血圧に効果があると報告している。ある女性は血圧が170/100で、担当医はそれを下げることができずにいた。しかし2ヶ月間ノニを飲んだ後、血圧が130/80の正常に下がった。その女性はノニを飲み続けており、血圧は9ヶ月以上正常値を保っている。

 

気分の浮き沈みや体内エネルギー

 ノニ―――スコポレチン―――セロトニンのつながりに加えて、ハリソン博士は、ノニにより得られる好結果の多くは脳の奥に位置する松果腺の活動の促進によるものであると考えている。この重要な腺は、セロトニンを製造し、さらにセロトニンを用いてメラトノンを製造する器官の一つである。セロトニンとメラトニンは睡眠、体温、気分、思春期及び排卵の」周期などの調節を助ける働きがある。ハリソン博士は、ノニの作用は一部には体内エネルギーの周期を変えることによるのではないかと考えている。

 さらにハリソン博士は、この体内エネルギーの周期調整によって、ノニジュースの効能のいくつかにも説明がつくのではないかと考えている。ノニは血糖値を安定させ、月経痛を減少させ、前立腺を膨張させることにより男性の夜間の排尿の必要を少なくする。

 40年以上に及ぶゼロニンシステム研究の世界的権威であるラルフ・ハイネキー博士は、ノニはゼロニアルカロイドの合成成分であるプロゼロニンを十分に供給することにより、からだが生来持つ治癒力を増進させると考えている。ハイネキー博士はさらに、このゼロニンアルカロイドが持つ様々な機能の一つに、エンドルフィン吸着サイトに隣接したサイトに吸着してコーホルモンとして作用し、「いい気分」受容体タンパク質を活性化させるという機能があると考えている。この結果、ほとんどの人は服用した後、気分がすぐれ、活力が湧くというわけである。(私たちの8000人以上のノニ利用者を対象とした調査では、ノニの服用後79%の人が充実感が増したと回答している。健康問題を抱えた人がより多くのプロゼロニンを必要とし、よってより多くのノニを服用するということは、驚くに値しない。)

 カリホォニア州スコッツバレーの投資銀行家、ドノボン・レイザー氏は次ぎのように述べている。

 「わたしは栄養補助食品リストの一つにノニを加えたのですが、回復にめざましい効果がありました。熱心にノニを試すと、痛みは疑いなく以前よりやわらぎました。ノニを服用していることよりもたらされる自然な気持ちの高楊のおかげで、ずっと多くの事柄を成し遂げることができ、ノニ服用後は疲労感がたいへん軽減され、ただ驚くばかりです。この驚異的なノニについてわたしが知っていることをみなに話したくて仕方があるません。」

 

炎症抑制剤や抗ヒスタミン剤としてのノニ

 先にスコポレチン成分を含むタヒチアン・ノニがハリソン博士の患者の高血圧改善をどのように促進したかについてお話した。その他にノニは、炎症抑制剤や抗ヒスタミン剤としても効果的である。医学文献には、関節炎、滑液包炎、手根管圧迫症候群やアレルギーに対してスコポレチンを用いた治療の成功例が無数に報告されている。インディアナの整形外科医ブロス博士が述べた彼のノニの経験にもまた、このことがよく表されている。

「わたしはノニを医療で用いる前に、まず自分自身で試し、たくさんの素晴らしい結果を得た。わたしは以前、腰痛のためうつ伏せで寝ることができなかった。ノニはこの悩みを解決してくれただけでなく、わたしの左肩の痛みも取り除いてくれた。またノニのおかげでわたしの活力も増した。テニス仲間たちもわたしの反応がずっと俊敏になったことに気づいている。それ以来、わたしはおよそ70名の患者にノニを用いてきた。慢性腰痛を抱えていたわたしの患者15名に対し、ノニはたいへんな鎮痛効果があった。他の8名の患者は骨関節炎症からくる膝の痛みを訴えていたが、その痛みもノニによってほとんど消えてしまった。」

 ブロス博士が担当していたぜんそく患者のうちの3名は、ノニの利用を始めた後で咳の症状が著しく良くなった。博士が特に注目したのは、ぜんそく患者の生活に起った変化である。多数に非常に良い結果が現れた。内科医である患者を含む2名が、ノニのおかげで手のこりが24時間のうちにほとんど消えたという電話をしてきたという。

 ブロス博士は、ノニは大多数の患者にとって著しい効果があったと報告している。博士はノニを薬としてではなく栄養補助食品として勧め、患者の多くがその試用を選んでいる。わたしたちの調査によると、ノニを服用した人のうち69%が、ノニの服用を継続しただけでなく、ノニの服用をやめようとは思わないと言っている。ブロス博士はノニを次ぎのように要約している。「ノニはわたし自身の生活を改善しただけでなく、大勢の患者の生活をも改善してきた。」他の医師たちは「関節炎、テノン ?炎、滑液包炎、手根管圧迫」といった症状の患者の治療に効果があったことを報告している。

 変性関節炎に悩んでいる女性患者から、ノニを飲んで効果が現れたという報告受けた。彼女の痛みは約20年間続いていた。1990年には膝関節の交換手術を受けたが、問題は解決されなかった。歩くには杖が必要で座っている姿勢から、特にソファーから立ち上がるのは一苦労であった。そんな彼女がノニを飲んでほんの72時間で、杖も痛みもなしにソファーから起きあがり、部屋をほとんど端まで移動することができたのである。彼女の生活の中での唯一の変化はノニを飲んだことであったので、これはノニの効果であると彼女は確信している。わたしがインタビューをした医師及び医療従事者の意見では、ノニは関節炎患者に対して80%の割合で効果が見られる。それにも増して驚くべきことに、ケンタッキー州の獣医であるゲーリー・トラン博士は、関節炎を患う何百匹もの犬、猫、その他の動物を治療し、ノニはそれらの動物に対し90%以上の割合で効果があることを発見している。動物に対する服用法に関しては、表3にある子供に対する服用法が勧められる。

 

痛み

 タヒチアン・ノニの主な効能がほとんどの種類の痛みをやわらげることであるということはずっと認められてきた。東南アジアの東洋医からハワイの祈祷師、そしてラルフ・ハイネキー博士ら現代の研究者やスティーブ・シェクター博士などの臨床自然療法医まで、みながノニは痛みをやわらげることを認めている。祈祷師たちは、これは、ノニと祈りの融合によるものであると信じている。

 ところが、ノニが痛みをやわらげるのはなぜかという点については、なかなか一致した見解が得られない。ノニがどのように痛みを緩和するのかに関しては、異なった説が浮上している。ハイネキー博士は、痛みの緩和はゼロニンによると考えている。一方シェクター博士は、ノニは体の自力治癒を可能にし、その結果痛みがやわらぐと考えている。どちらが正しいのであろうか。わたしは両者とも正しいのではないかと思う。そしておそらくノニにはそれ以外にも、まだ知られていない、相乗作用を起こしながら鎮痛効果に貢献する物質がたくさん含まれているのではないかと思う。

 タヒチアン・ノニの鎮痛作用について、科学的にはどのようなことが分かっているだろうか。ノニの主要な成分であるゼロニンは不正常なタンパク質や頭痛の出所である脳機能を含め、そのようなタンパク質に起因した細胞機能の正常化に効果があると報告されている。ハイネキー博士はこれまで、ゼロニンがエンドルフィン受容体サイトに隣接したサイトを占有するという説の裏付けとなるデータを収集してきている。

  理由が何であれ、インタビューを受けた医師及び医療従事者は、痛みを訴える患者の87%に対しノニは効果があったと考えている。1990年のカフィク・ユーノスの報告によると、食品医薬品局の食品安全・応用栄養学自然食品センターの研究科学者であるジョセフ・ベツ博士はノニの根は「鎮痛効果及び鎮静効果をもっている」と報告されていると述べたという。

 1995年5月、フランスのビアリツで開かれた第2回国際ピクノジェノールシンポジウムにゲストスピーカーとして参加した際、数名のフランス人科学者と話をする機会があった。その時わたしは、フランスのミーツ大学の薬理学研究室においてノニの中枢神経鎮痛効果が発見されていたことを知った。簡単に言うと、彼らはわたしに、ノニの脳への効力は全身の痛みをやわらげることであると話した。鎮痛作用において、ノニは硫酸モルフィネの75%に及ぶ効果がある。それに加えて、ノニには習慣性がない。

 シェクター博士によると、長年にわたってノニは痛みに対して有効に、かつ安全に利用されてきた。実際、ノニは伝統的に「鎮痛の木」や「頭痛の木」という名で呼ばれてきた。

シェクター博士は、様々な異なる原因による慢性の痛みに苦しむ大勢の患者を、ノニを用いて治療してきた。インタビューの際、彼はノニによってひどい痛みから開放された合衆国中の人々についての様々なケースを紹介してくれた。

 そこで浮かぶのが「ノニの鎮痛作用には有害な副作用はないのだろうか」という疑問である。1990年「ノニエキスの投与により、ハツカネズミには服用量に関連した著しい中枢神経鎮痛作用が見られる」ことが発見された。鎮痛剤、つまり痛みをやわらげる、あるいは取り除く物質の活動が見られたのである。そして報告書は「ノニのエキスにはいかなる毒性の作用も見られなかった」と続けている。

 

消化器系及び心臓疾患

  1950年に出版され『パシフィック・サイエンス・ジャーナル』に掲載された科学報告書には、ノニには消化器系や心臓を守る抗菌作用があることが立証されている。ガーソン博士は、ノニに含まれている異なったアントラキシン(非常に苦い成分)が何年にもわたってブドウ球菌心臓感染や赤痢菌に対して用いられ、効果を発揮してきたことを強く示唆するデータを再調査し公表した。

 ノニに含まれるアントラキノンは消化器系統全体の活動を刺激し、多量に必要とされている分泌液、酵素、胆汁の流動を促進する。アントラキノンはまた鎮痛作用もあり、がん治療の際の補助食品としても効果がある。ノニ利用者8000人以上に対する調査では、ノニの服用後、89%の人が消化器管の問題から開放され、80%の人が心臓疾患に回復の兆候が見られたと回答している。

 ノニの消化への効能は、一部にはセロトニンの作用によるものであると思われる。セロトニン受容体は脳内と同様、体内のいたるところにある。そしてセロトニン受容体が最も密集しているのは、実は脳ではなく小腸である。ハリソン博士は、ノニが消化機能を改善したケースをたくさん報告している。

 ユタ州の微生物学者ロバート・ヤング博士は酵母菌や菌類はそれらの持つ毒性と共に細菌内の酸性度を増し、その結果細胞が病気になることを発見した。タヒチアン・ノニは体内のペーハー水素イオン指数、つまり体内の酸性度のバランスを取る働きがあるということも報告されており、それによってビタミン、ミネラル、タンパク質の吸収能力が増すのである。

 

がん

  ノニの複合植物栄養素の相乗作用は、異常細胞(「病気の細胞」)がより正常に機能するよう助ける作用をもつ栄養物質であるアダプトゲンとして機能するところから来るようである。アメリカがん研究協会の第83,84,85回年次大会において、ノニの医療利用についての重要な研究が発表された。ハワイ州ホノルルのジョン・バーンズ医学学校の病理学・薬利学部の研究者たちによる歴史に残る発表がされたのは、1992年、カリフォルニア州サンディエゴにおける第83回大会においてであった。研究結果は後に『アメリカがん研究協会会議』に「ハツカネズミ腹腔内に移植されたルイス肺がん腫に対するモリンダ・シトリフォリアの抗がん作用」としてまとめられた。簡単に言えば、がん細胞が腹腔内に移植された際、ノニには抗がん作用がある、ということである。ノニフルーツを与えられたハツカネズミはノニフルーツを与えられなかったハツカネズミに比べ105~123%長く生き、ノニを与えられたハツカネズミのうち40%は、なんと50日以上も長く生きたのである。この研究は幾度も繰り返され、ノニががんを持ったハツカネズミの寿命を著しく伸ばすことが毎回確認された。ノニフルーツは腫瘍の成長を抑制するものと思われる。ノニ投与後の生存期間の増加は、平均119%であった。さらにノニがアドリアミチン、5フルオロウラシル、あるいは抗腫瘍性アルカロイドなどの一般に知られている抗がん剤と共に投与されると、生存期間はさらに伸びた。

 さらに具体的なものでは、『キヤンサーレター』によると、日本の慶応大学と生物医科学会は、ノニからダムナカンソールと呼ばれる新たな合成物の分離の成功を発表した。横浜で行われたこの分離は、ペトリ皿で行われたもので、人体内で行われたものではない。難解な用語を用いずに説明すると、ノニは遺伝子レベルで細胞の繁殖をペースダウンすることにより前がん細胞を正常で健康な、機能細胞に変えた可能性があるということである。

 1994年、アニー・ヒラズミ女史他3名は、『薬理学会ジャーナル』にて「ノニの肺がんハツカネズミにおける抗がん作用」について報告している。その一年前にヒラマツトモノリ氏と他の日本人研究者3名は『キヤンサーレター』の中で、500週以上の植物からの抽出物を調べた結果、ノニに含まれている植物栄養素のダムナカンソールは前がん細胞の新しい反応抑制剤であったと報告している。

 ハリソン博士の患者の一人は肝臓がんを患い、腹腔部には体液過多による腫れがあった。彼女を担当していた腫瘍学者は腹腔液を取り除いたが、その中にがん細胞を発見した。7日間のノニ服用の後、その患者の腹腔の腫れは著しくひいた。そして次に腹腔液を検査した際には、がん細胞は見つからなかった。

最近出版されたジュダ・フォークマン博士のハーバードにおけるハツカネズミの研究結果から考えて、ノニには腫瘍への血液の流れを少なくする働きのある微量養素との相乗作用がある可能性があるとおもわれる。(フォークマン博士とわたしは、オハイオ州立大学で医科大学予科生時代を共に過ごした盟友の間柄である。)

 同様のメカニズム鮫肝油についても仮定されている。その成分の一つであるスクアラミンは脳腫瘍の成長を抑制し、腫瘍を配給する血管を破壊することにより実験用ラットの寿命を延ばすことが証明されている。この科学的研究結果は、昨年、わたしの同僚であるジョンズ・ホプキンス医科学校の神経外科学教授であるヘンリー・ブレム博士によって発表された。

 1997年にミネソタ州ミネアポリスで開かれたアメリカ神経外科医協会の学会において、ヘンリー・ブレム博士とアラン・シル博士は、スクアラミンは腫瘍に栄養を送り成長を許す「新しい血管形成を抑制することのより腫瘍を攻撃する」と報告している。

 

ノニの活性成分

 ハイネキー博士は、ノニはアルカロイドであるゼロニンの原料となる、体内に不可欠な生化学化合物プロゼロニンを体内へ送り届けることにより、正常に機能していない細胞の正常化を促進すると考えている。ゼロニンは細胞に良い影響を与え、そのためほとんどの人は気分がよくなる。体内でどのようにゼロニンが作られているか(生合成)を理解することは、ヒタチアン・ノニがどのように作用するかを理解する上で不可欠である。

 1950年代、パイナップル研究所在籍中に、ハイネキー博士は従来のどの生化学化合物にも属さない水晶状の物質を分離した。数年後、彼はこの水晶状の物質はゼロニンアルカロイドの合成にとって非常に重要な成分であることを理解する。また彼は、土壌の微量養素の減少のため、ここ数年パイナップルの木に含まれているこの成分の濃度が著しく低下していることにも気がついた。今日、ノニフルーツはこの極めて重要な成分の、桁違いにすぐれた最高の宝庫なのである。

 ハイネキー博士は、ノニには細胞内における二つの主な作用があると考えている。第一に、堅い梁のような形状により、ある特定のタンパク質の裂け目に入り込んで、この支点を提供すること。第二に、窒素原子を複雑な円形構造(直接放熱源)に挿入すると ?これ

はタンパク質が水に含まれている多量のエネルギーを凝縮して様々な種類の物理的、化学的、電気的作用を行えるようにする生化学合成物のうちの一つである。これらの作用のより、正常な細胞は効率よく働けるようになり、傷のある細胞についてはその傷の回復が促進されるのである。

 

プロゼロニン、ゼロニン、ノニのつながり

 ノニの成分のうち最も頼もしい物質はプロゼロニンであり、このプロゼロニンは体内において、正常な人体の様々な生化学反応に関わっている極めて重要な生化学合成物であるゼロニンとなる。炎症が起きると、プロゼロニンは炎症個所について毛細血管から流出し、細胞が遊離ゼロニンを作れるようにする。遊離ゼロニンは炎症が生み出すペプチドが特定のタンパク質に吸着するのを防ぐのではないかと思われる。明らかに、この作用によって炎症は減少するわけである。

 わたしたちの体内でのゼロニンの生化合に関わりをもつ主な構成成分は、プロゼロニン、ゼロニンの生化合に必要な酵素であるプロゼロニネス、そしてセロトニンである。体内にはこれらすべてが含まれているのだが、プロゼロニンが不足している。以下はハイネキー博士の説によるゼロニン生化合のメカニズムである。

 通常の状況では、プロゼロニンは肝臓に蓄えられる。約2時間おきに、脳は肝臓に1スラッグのプロゼロニンを放出するように信号を送る。体内の様々な器官は血液を通して、必要とするゼロニンを作るのに十分な量のプロゼニンを吸収する。普通、細胞にはゼロニンの合成に必要なその他の生化学物質は十分に含まれている―――通常、不足しているのはプロゼロニンだけである。

 組織あるいは器官でのゼロニン必要量が増加しない限り、問題はない。そして大きなストレスであればどんなものでも、この必要量増加の原因となり得る。前がん性異常細胞の活動、あるいは身体的・情緒的問題を含む様々な健康問題、菌感染や毒素などが、このストレス現象を引き起こす可能性を持っている。そしてこの現象が起きると、ゼロニンの必要量が急激に増加する。肝臓には通常これらの病気細胞へ送るための余分のプロゼロニンはない。これら病気細胞の組織内には、プロゼロニネスとセロトニンは十分含まれており、不足しているのはプロゼロニンである。ノニはそのプロゼロニンを豊富に含んでいるため役立つわけである。

 

ゼロニン、セロトニンとうつ病

  ノニのもう一つの効能は、セロトニンとのつながりから来るものと思われる。タヒチアン・ノニは、最も医学的効果を持つ植物科の一つである東半球アカネ科80品種のうちの一つであり、アカネ科の中でも最大のセロトニン束縛能力を持つ。わたしはジョンズ・ホプキンス医学学校及び病院で学びまた教えていた間、セロトニン受容体と束縛性に特に興味を持った。わたしはセロトニン類似体の摂取後にうつ病と偏頭痛に著しい改善が見られた患者を何人か目にしてきた。(セロトニン類似体は体内においてセロトニンのように作用する物質である。)しかし、それらの患者の多くが、副作用として吐き気、下痢、めまい、不安感、アレルギー性反応、さらには不規則な心拍である不整脈などを経験していた。

 ハイネキー博士は、ノニを服用したうつ病患者の多くに、うつの症状の著しい改善が見られたと報告している。ハイネキー博士はわたしに(幾人かの臨床医によって繰り返し言われたことだが)、うつ病や軽躁病(過度の興奮状態――軽躁病、無気力状態――うつ病)といった感情障害を持つ人々の安定化に効果があったと話してくれた。博士はまた、たくさんの人が様々な中毒症から抜け出す際に、ノニが効果を現すのを目にしてきた。彼はわたしに、考えられるありとあらゆる手を講じてタバコをやめようとしたがいつも失敗に終わっていた、ある医師の妻の話をしてくれた。ノニジュースを2週間用いた後、彼女はタバコをやめることができ、それ以来1年以上タバコは吸ってないそうである。ハイネキー博士とその他の医師は、アルコール、コカイン、マリファナ、ヘロインなどの中毒患者が一般に談話療法として知られている心理療法に加えてノニを飲み始めた後、中毒から解放された例をいくつか話してくれた。

 今日、科学者の多くがセロトニンは確かにゼロニンアルカロイドの生合成に用いられる成分の一つであると考えている。ノニを補助食品として利用した 8,000以上の人々のうち、91%の人がノニ利用前に比較して活力の著しい増加、73%の人が敏捷性や明晰さの向上を体験している。

 

ゼロニンのその他の効能

 ノニのもう一つの成分であるプロゼロニネスはリゾチームと呼ばれる、興味深い種類の酵素に属するものである。ハイネキー博士は 1954年、偶然に結晶状のパイナップルリゾチームを分離し、その存在にかろうじて気がついた。その後、博士は結晶化が進むのを防ぐため、分離方法に変更を加えた。その時彼は気づかぬうちに、プロゼロニネスを分離していたのである。

 ゼロニンとノニのつながりを論じた際、わたしは多くの反応が同時進行するたいへん複雑なシステムを簡略化してお話した。ハイネキー博士は、わたしたちに初めてノニとゼロニンのつながりについての生化学的基盤を与えてくれた。そして今度はガーリン博士が、ノニとゼロニンの臨床的つながりについて教えてくれている。ガーリン博士はノニはノニとゼロニンのつながりを通じて、臨床面では以下のような作用を持つと見ている。

 

過剰分泌粘膜の炎症をやわらげる。

代表例:静脈洞炎、ぜんそく、気管支炎や慢性後鼻漏。

胃酸過多をやわらげる。

 代表例:胃潰瘍及び十二指腸潰瘍、胃炎、胃酸の食堂逆流。

自己免疫障害。

 代表例:リューマチ性関節炎、乾せん、糖尿U型、甲状腺炎、クロン病や紅斑性狼そ  う。

感染症。

 代表例:疱疹T型U型、慢性肝炎、炎症性骨盤疾患、後ウイルス症候群、膵炎、甲状腺炎、さらに水虫、酵母菌膣炎、口腔カンジダ症などの酵母菌、かび、菌類感染、その他様々な菌類感染。

特定組織の進行性組織分裂。

 代表例:子宮筋腫、アテローム性動脈硬化症、憩室疾患、がんやいぼになる可能性のある悪性腫瘍細胞監視機能の崩壊。合衆国における最初のノニ利用者の一人は、ノニを始めるまでうっとうしいいぼから決して解放されることがなかったというユタ出身の衛生教育者であった。

免疫不全。

 代表例:エプスタインバーウイルス障害、慢性カンジダ症、HIV障害、活力及びAESの欠如―――これはストレスに対応するための変化エネルギー反応で、ジョンズ・ホプキンス医学学校におけるわたしの研究による。

 先に引用したように、ガーソン博士は高血圧患者及び高コレステロール患者に対する

ノニを用いた臨床試験を完了している。ノニは血圧やコレステロール値を下げるのに

効果があり、月経性けいれん、胃潰瘍や糖尿の患者にもすでに効果が確認されている。

ノニがアカネ科の中で最も医療効果があるとの発見から、彼はアカネ科植物が体内のその他の器官にどのような効能があったかを引用している。以下のものが含まれる。

 

消化器系。

 代表例:下痢、寄生虫病、吐き気、食中毒。

呼吸器系。

 代表例:咳、喉の痛み、結核、コレラと小児咳かぜ。

 

心臓血管系。代表例:高血圧症、心筋肥大、(左心室肥大)。

炎症。代表例:関節炎と痛風。

鎮痛性。代表例:ほとんどの種類の痛み。

皮膚症状。代表例:やけど、傷、潰瘍、膿瘍、フレグモーネ、白せん、おでき、ただれ                           ふけや腫れなどの頭皮症状。

発熱症状。代表例:原因に関わりなくほとんどの発熱症状。

その他の症状。代表例:腫瘍、骨折、肝障害、ぜんそく、赤痢、酸の過多による病気

           細胞。

 

胃の筋層における遊離ゼロニンとプロゼロニンの作用

1925 年、エール大学のハワード・W・ハガード博士は、彼が検査したあらゆるフルーツ製品の中で、胃の筋層の自動力つまり運動を増長する物質を含んでいたのは缶入りパイナップルジュースだけであったことを公表している。パイナップルジュースにはタンパク質加水分解酵素のプロテアーゼが含まれていないため、以前から考えられていたように、パイナップルジュースをこの作用と関連づけて考えるのは不可能な話であった。

1973 年、すでに初期のゼロニンシステムについての概念を築き上げていたハイネキー博士は、胃の自動力に対するゼロニンとプロゼロニンの作用の比較研究を行った。この実験では、ハツカネズミの胃の筋層一筋が張力計測器(筋肉の緊張度を計測する機器)にいれられ、そこを絶えず流れる含塩物と栄養素の溶液に、検査対象である物質が加えられた。

結果は驚くべきものであった。ゼロニンを含んだ溶液が筋層に流れ着くや否や、筋層収縮の頻度数及び収縮の強さが共に増加したのである。そしてもとの通常の食塩溶液に切り替えるや否や、収縮の頻度及び強さは直ちに基準値に戻った。一方、プロゼロニンを含んだ溶液が筋層に流れ着いても、すぐには何も起らなかった。それから約2秒後に、収縮の頻度・強さ共に、ゼロニン溶液のときと同じ割合で増加した。そしてもとの食塩溶液に切り替えると、収縮の頻度・強さは共に増加後の値を約2秒保った後、基準値に戻った。博士はこの実験を幾度も繰り返し、毎回同じ結果を得た。これらのデータは、ゼロニンは即座の筋層反応を起こすのに対し、プロゼロニンはまず筋層の細片に拡散されゼロニンへ変換される必要があることを示唆している。

ゼロニンシステムのすべての成分がタヒチアン・ノニには含まれている。そしてハイネキー博士は、ノニから得られるプロゼロニンは体自身の治癒力を助けるために極めて重要な要因であると考えている。ノニは体内に十分な量のプロゼロニンを供給し、それがゼロニンアルロカイドに合成され、その結果体の治癒力が増進されるわけである。

さらに博士は、このゼロニンアルロカイドはベータエンドルフィンの吸収サイトに隣接した細胞受容体サイトに適合すると考えている。その結果、ほとんどの人は気分がよくなるわけである。わたしたちのノニ利用者 8,000人以上を対象とした調査によると、ノニ利用後、79%の人が充実感が増したと答えている。健康問題を抱えている人はプロゼロニンをより多く必要とし、そのためより多くのノニを飲むことは、何ら驚くに値しない。

今日 50以上の異なる薬効性栄養分がノニに確認されている。その中の重要なもののいくつかが表2に列挙されている。

 

 

ゼロニン        メチオニン           ルビナジンMME

 プロゼロニン          イソロイシン          アセチン糖タンパク質

 プロゼロネス          ロイシン             MM-MA-R糖タンパク質

 セロトニン           リジン             カプリル酸

 ダムナカンソール        フェニルアラニン        アスペルロシド 

 ノルダムナカンソール      トレオニン           ビタミン

 アントラキノン         トリプトファン         アルカロイド

 カラテノイド          バリン             補足因子

 モリンジン           ヒスタジン           クロロルビン

 テルペン            スコポレチン          アラニン

 植物ステロール         モリンダジオール        アルギニン

 シトステロール         ルビアジン           アスパラギン酸塩

 グリコシド           マグネシウム          システイン

 アリゲりン           炭酸塩             シスチン

 ウルソール酸          タンパク質           グリシン

 カプロン酸           ナトリウム           グルタミン酸塩

 グルコピラノース PA       生フラボン類          チロシン

 セロトニン前駆体        モリンドン           プロリン

 微量原素            ソランジジオール        セニーン

 酵素              鉄                

 複合受容体活性体        リン酸塩  

 

表2:ノニに確認されている薬効性栄養分

 

ノニジュースをどのくらい飲むべきか

  表3は、ノニの飽和服用(肝臓細胞への浸透期)及び維持・予防服用の際の成人及び子供に対して推奨される服用量(単位:オンス)の一覧である。ハイネキー博士によると、ノニは肝臓に蓄えられそこから放出されるので、体重による服用量調節の必要はない。ノニは朝食30分前と夕食30分前に飲むのが望ましいが、服用する時間はそれほど重要ではない。ノニジュースは、ノニフルーツの天然果汁を89%、純粋なグレープ、ブルーベリー果汁とその他の天然果実汁の混合果汁を11%のブレンドが望ましい。スティーブン・ストーリー、ジョン・ワズワース両氏により創り出されたこの特定の果汁の比率は、心地よい味と香りをもたらしてくれる。

 ノニの効能を最大限享受するには、まず肝臓にノニを浸透させる必要がある。これを「飽和服用」という。表3の1ヶ月目の欄に、最初の月のノニジュースが指示されている。

 1ヶ月後から 6ヶ月までは、表3の2ヶ月目から6ヶ月目の欄に示されている治療服用量とする。7ヶ月目に入ったら、それ以降はノニジュースを維持・予防服用量とする。

 ノニは多くの場合すぐに効果を現し、ほとんどの人は数日から数週間の間に効果が見られる。しかしどの程度の効果があったの最終判断を下す前に、6ヶ月はノニを服用し続けるべきである。わたしたちが調査したノニ利用者の69%がこのことを裏付けている。また、ノニや栄養補助食品を用いる前に、必ず担当の医師や医療従事者に相談していただきたい。2ヶ月目から7ヶ月目の間に、効果が最大限現れていないと感じる場合は、3日間昼食30分前にノニジュースを半オンス飲むことにより、一日の摂取量を増やす。望んでいた効果が現れるか、あるいは服用量が服用開始時の2倍になるまで、3日おきに昼食30分前の服用量を半オンスづつ増やしていく。ノニは、他のどんな医薬品、栄養補助食品、治療法とも一緒に用いることができる。

 ノニは妊婦及び授乳中の女性にも使用できる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

飽和服用:1ヶ月目

ノニジュース服用量(オンス)

  • 大人(16歳以上)

朝食前      2

夕食前      2

  • 子供(16歳未満)

朝食前      1

夕食前      1

●治療服用: 2ヶ月目〜6ヶ月目

           ノニジュース服用量(オンス)

□大人(16歳以上)

朝食前      2

夕食前      1

  • 子供(16歳未満)

朝食前      1

朝食・夕食各30分前に服用

●維持・予防服用:7ヶ月目以降

ノニジュース服用量(オンス)

□大人(16歳以上)

朝食前      1

夕食前      1

  • 子供(16歳未満)

朝食前      1

朝食・夕食各30分前に服用

 

 

表3:ノニの飽和服用・維持服用

 

まとめ

  栄養補助食品であるノニを用いて8,000人以上を治療してきた医師20名以上及び医療従事者20名へのインタビューにより、わたしたちは大多数の患者が、それぞれが抱える症状が好転するのを経験したとの調査結果を得た。インタビューを受けた医師及び医療従事者は、一つないし複数の症状のためにノニを服用した患者の78%に効果が現れたと回答している。さらに、ノニ利用者の69%がノニを続けたいと思っていると報告している。

 

この調査で報告された副作用は極めて少ない。軽い吐き気あるいはノニに対するアレルギーによる軽い発疹が見られた人は3%に満たなかった。吐き気は、服用量を減らすことにより解消された。発疹は、ノニの服用を中止してから72時間以内に消えた。

 ノニは妊婦や授乳中の母親にも安全であると報告されている。ノニはまた、あらゆる医薬品及び他の栄養補助食品と共に用いることができる。マイナスな相互作用は報告されていない。状況によっては、ノニは他の医薬品の効率を高める働きを持つ。医師があなたに処方している薬の服用量を減らすことができるかもしれないので、ノニを飲んでいることを担当の医師に伝えることが望ましい。ノニを飲むことにより、他の医薬品の副作用がやわらぐこともしばしばある。

 医療従事者たちの経験によると、 8,000人中6,240人にノニの効果が現れたが、その大多数にとって最大の効果が現れた服用量の幅があるという。ノニ服用後に十分な効果が見られなかった人の大多数は、ノニを十分な期間服用しなかったか、あるいは服用量が十分でなかった人であった。そしてほとんどの健康な人や動物にとって、ノニはいい予防薬でもある。

 様々なデータを調べてみると、ラルフ・ハイネキー博士が体内のタンパク質及び酵素の一つあるいはそれ以上にとって極めて重要な変更遺伝子として作用する新しいアルカロイド、ゼロニンを発見したことを強く示唆している。

 博士は、ノニにはゼロニンを作るために極めて重要な構成成分が含まれていると考えている。健康な人の場合、ノニに含まれている成分で不足しているのはプロゼロニンだけであり、このプロゼロニンはたいてい最低限しか存在しない。

 体内におけるプロゼロニンの不足は、数種類のがん、毛細血管障害、精神障害、消化器障害その他様々な種類の健康問題を引き起こしたり、あるいは問題を悪化させたりする。

 この小冊子は、あなたがノニの価値を正しく判断し利用するための助けとなるものと信じている。一度利用すれば、あなたの生活にどのような変化がもたらされるかがお分かりいただけるであろう。