甜茶(バラ科植物)
甜茶は中国南部の広西壮族自治区を中心に愛飲されている中国茶の一種で、特に瑶族
と呼ばれる人々にとっては欠かすことのできない嗜好品の一つです。
中国では甘い味のするお茶を「甜茶」と総称しております。現地では古くから、健康
を保ちたいと願う人々のお茶として愛飲されてきました。
中国には異種同名の甜茶が他に三種もあって、まぎらわしいのですが、現在、日本市
場で話題になっておりますものは「バラ科の甜茶」です。これは広西壮族自治区の恵林
奥地500〜1200メートルの山岳地帯で収穫されるバラ科植物の葉を「甜茶」とし
て用いてきました。
この「甜茶」が現在話題となり市場を賑わしておりますのは、花粉症発症の原因物質
の一つであるヒスタミンの体内における過剰生産を抑える働きがあるとの情報がありま
したのがきっかけとなっていると思われます。
その情報として、動物実験で、ヒスタミンの過剰生産によって促される血管の透過性
が、甜茶の投与で最小限に抑えられることが明らかにされ、又三重大学医学部の鵜飼幸
太郎助教授らが、通年性鼻アレルギー患者を対象に、甜茶エキスキャンディーの臨床実
験を行ない、有効を確認したとの報告があります。その方法によりますと、一定の基準
を満たす通年性鼻炎アレルギー患者18例を対象に、バラ科の甜茶エキスキャンディー
(40mg/1粒)を1日3粒ずつ4週間連日経口投与し、その効果を調べた結果を発表し
ております。
結果として全般改善度は、中等度改善以上が試験食品投与4週目で35.3%であっ
た自他自覚所見も、くしゃみ発作及び鼻汁で投与4週目に、水性分泌量および鼻誘発反
応で投与2週目に統計学的に有意な改善を認めた。有用度は有用以上が50%であった
。通年性鼻アレルギー症状の抑制に有効であったと発表されております。
以上の結果から通年性鼻アレルギーだけでなく花粉症にも同様に当てはまり、甜茶の
効果が十分期待できる可能性を占めていると思われます。
毎年、花粉症で悩んでる人にとって朗報になると思われます。甜茶の味は、甘く、口
当たりが紅茶の感じがし、味覚的にも十分楽しめます。
花粉症によく使われます小青竜湯をはじめとする漢方薬を服用される方に甜茶で飲ま
れるように試みることもよいのではないかと思います。また、普通のお茶のように、常
用もできる健康茶の素材の一つと思います。
*********************************************************