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                                      生活医学シリ−ズ No.20
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  生活医学シリーズ・No.20  聖路加国際病院整形外科医長  三上隆三

腰痛にならないための7ヵ条

第一条  常に姿勢を正していること。
第二条  前かがみで重い物をもたないこと。
第三条  座る時は正座しあぐらは決してかかないこと。
第四条  マットレス、柔らかい布団は禁物。タタミの上に薄い布団を敷いて寝
        ること。
第五条  平素から腹筋、背筋を鍛えること。
第六条  肥満体の人は体重を減らすこと。
第七条  同じ姿勢を持続した後は軽い体操をして筋肉をほぐすこと。

ギックリ腰になった時は

1.あわてずさわがずまず安静、体を横にして寝ると楽。
2.痛みがやわらいだら医師に相談。


  腰痛は、人間が二本足で立つようになってからおこった病気といわれていま
す。この意味では、人間だれしも一生涯のうちで腰の痛みを経験しない人はま
ずいないといってよいでしょう。
  たとえば、重いものを持ち上げた瞬間、ギクッとなって動けなくなったり、
長時間座っているのがつらいとか、年をとってきたせいかなんとなく腰が痛い
…など、よく耳にすることです。
  腰痛は、日ごろの無理が少しずつ積み重なっておこる場合が多く、その原因
も複雑多岐にわたります。整形外科疾患、内科疾患、泌尿器科疾患、産婦人科
疾患など、腰痛をひきおこす病気は多領域にわたりますが、ここでは、もっと
も多い整形外科領域の腰痛をとりあげます。

腰痛をひきおこす主な疾患

  1.変形性脊椎症

  老化による骨の変形が原因となるもので、年をとると顔にしわがよるように、
骨にしわができたものと思ってよいでしょう。
  お年寄りの腰痛は、大部分がこの変形性脊椎症です。腰のあたりにだるさを
感じたり、腰の運動性が悪くなります。
  重労働を続けた人や、太っている人にみられがちです。

  2.腰痛症

  なんとなく腰が痛いといったもので、レントゲン検査でも骨に異常はみられ
ません。原因ははっきりせず、“いわゆる腰痛症”とよばれているものです。
  変形性脊椎症が老人に多いのに反して、若い人、とくに事務系のサラリーマ
ンに多くみられるのが特徴です。
  姿勢が悪い人、座りっぱなしで仕事をする人、太りすぎの人、運動不足の人
などがよく訴える症状です。

  3.椎間板ヘルニア

  20代から30代の若い人に多くみられます。腰と下肢のうしろにそって痛む坐
骨神経痛と、すねの外側や足の甲などにシビレ感を伴う症状が特徴となります。
  椎間板ヘルニアとは、椎間板の中にある硬い髄核(線維性組織からできてい
る)が、外傷などの原因で脊椎管腔(脊椎神経が通っている管)にとび出して
神経を圧迫するためにおこるものです。
  これは、ギックリ腰から始まる急性期のものと、徐々に慢性におこるものと
があります。
  ラセギュウテストといって、膝を伸ばしたまま下肢を上に持ち上げたとき、
もものうしろ側につれるような痛みがあれば、椎間板ヘルニアの疑いがあると
考えられます。

  4.ギックリ腰

  ゴルフスイングなどして急に腰をひねったとき、中腰で重い荷物を持ったと
き、腰をかがめたときなどに突然おこる激しい痛みをいいます。一種のスジち
がいの状態です。
  1〜2週間で治ってしまう場合と、椎間板ヘルニアに移行する場合がありま
す。
  運動の激しい若い年代から、中高年齢層にかけて広くおこります。腰の構造
の弱い人は注意がたいせつです。

腰痛の応急処置は―

  急に痛みが襲ってきたら、あわてず、さわがす、まず安静が第一です。
  自分がいちばん楽だと思う姿勢で横になっていれば、軽いもので数時間、ふ
つうでも1週間ほど寝ていれば、痛みは徐々にうすらぎます。そのさいはやわ
らかいベットやふかふかのふとんではいけません。
  2〜3日経過をみて、痛みがやわらいできてから医師の診察をうけに行って
ください。
  脊椎カリエス、脊椎ガン、慢性の椎間板ヘルニアなどもギックリ腰から始ま
ることが多いのです。
  安静にしていてもよくならない場合は、かならず整形外科の専門医に受診し
てください。
  椎間板ヘルニアでも消炎鎮痛剤を飲めば2〜3週間で痛みはおさまります。
  痛みが続いてよくならないような場合は、入院して検査をうけ、手術をする
場合もあります。
  変形性脊椎症の場合は、入浴による温熱療法や骨盤索引、あるいは腰にさら
しや軟性のコルセットを装着することもあります。

腰痛体操
  腰痛の予防や治療に大きな効果を発揮するのが腰痛体操です。おっくうがら
ずに、毎日根気よく続けることがたいせつです。
1.膝かかえ
        あおむけのまま伸ばした両足から、両膝を両手でかかえて膝頭をでき
      るだけ、胸に近づけるようにします。
2.頭もちあげ
        あおむけのまま両手を後頭部の下に組み、両膝を軽く曲げた位置で腹
      筋を収縮させて、上半身を起き上がらせるようにします。
3.背中そらし
        うつぶせになり、両手を腰に組み背中を、そらせるようにします。
4.腰つき出し
        あおむけのままで、膝を少し曲げ、おしりを上下に動かすようにしま
      す。その際に、上半身が床から離れぬよう注意して下さい。
5.足もちあげ
        あおむけに寝た位置から膝を曲げ、次に足を上に上げて、膝を伸ばし
      ます。
6.深呼吸
        あおむけのままで両手を下腹に置き、腹式呼吸をします。
〔注意〕
  1.激しい痛みのときは行わないこと。
  2.必ず毎日続けましょう。
  3.1日2回以上、一動作をそれぞれ8回くらいはくりかえしてください。
  4.腰痛体操をしてはいけない腰痛もあります。必ず医師の指示をうけてか
      らするようにしてください。

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